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私達は緒方さんにフィルムを渡すと、お互い家路にたどり着いた
私は即効風呂に入り体を磨いた
『最高だよ…』２ＤＫの小さな安いマンションだが、私にはお城である
彼氏とは１年前破局
原因は言わずとしれた、私のオッサン化である
世の男性よ…働く女に女を求めるな
とくにアラサーの私は今まさに仕事が優先なのである
色気より食い気
薔薇より酒
アロマよりスタミナドリンクなのだ
お洒落なレストランより居酒屋だ
…
逃げるよね男も…
母性もくそもありゃしない
もう恋なんて無理なのかな…時々寂しくなる
私はこんな愚痴を同僚翔平によくぼやいている
翔平は笑いながらうんうんと聞いていた
でも恋は諦めるなよと口癖のように言う
編集部一のイケメンは恋多き男だから、なんとなく余裕を感じる
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