207人が本棚に入れています
本棚に追加
冬は暗くなるのがとても早い。
まだ5時半だというのに、辺りはもう薄暗く、街灯がついていた。
私は冷たい石の階段に座り込み、先程の事を思い出していた。
「……跡部」
不思議と涙は出なかった。
辛くもなかった。
―――――…
「好き、です」
「あー…」
跡部は困った様子で、頭をかいていた。
私は自分の靴の先を見つめたまま、跡部の顔を見る事ができなかった。
「ごめん。お前の事は好きだけど、恋愛感情は無い」
「 …うん、知ってる」
悔しいから、とびっきり笑顔で言ってやった
「なんだよそれ」
そうすれば、跡部はまた笑ってくれるから
最初のコメントを投稿しよう!