病弱少年

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スゥっと、何かが浮き上がるような感じ――― 嫌という程感じてきた感覚だ。 この感覚の先を、僕は知っている。 まるで雲の上をフワフワと漂っているかと思いきや、ゆっくりと突き落とされる。 そして――― 「―――やっぱり……」 目が覚めたら、必ず真っ白な天井が見えるんだ。 そして、必ず――― 「カンナ様……?」 こうやって、横から聞き慣れた声が響くんだ。 しかも、毎回毎回どこか驚愕に声が震えている。 そんなことを考えながら、僕―――カンナはゆっくりと顔を横に向けた。 たったそれだけの行為なのに、まるで泥に浸かっているかのように体が重い。 その瞬間、いつも思うんだ。 またやってしまったか、って――― 「おはよう、こんにちは、こんばんは―――今はどれが当て嵌まりますか?」 「世間一般では、こんにちはと言う時間です。」 .
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