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やがて、破壊の元凶に近づくと、その威容をみあげて彼は告げた
「俺たちは『シン』と呼んでいた」
「『シン』……?」
巨大な魔物――『シン』が身体をひと振りするや、無数のウロコが魔物と化してフリーウェイへと降りそそぐ。
魔物などほとんど見たこともなく、ましてや戦闘など未経験のティーダは、ただうろたえるばかり。
そんな彼にアーロンは、ジェクトのみやげだという剣を差し出し、荒っぽい実践の手ほどきをする。
つぎつぎと押し寄せる魔物にも動じず、『シン』のいるほうへと向かうアーロン。
仕方なくそれを追うティーダ。
つきることのない戦いの果てに、ふたりはやがて、上空の『シン』へと飲みこまれていく。
だがアーロンは、落ち着きはらった様子で、『シン』に何やら確認をとったのち、ティーダに強く呼びかけた。
「覚悟を決めろ。ほかの誰でもない。これは、お前の物語だ!」
瞬間、ティーダの意識は飛んだ―――。
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