~空~ソラ

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『竜ちゃーん♪』 『何?タケ』 『いや~ん。冷たいぃ』 そう言いながら竜に飛びつくタケ。 あっヤバイ。 軽く嫉妬してます、俺。 そんな俺の視線なんかに全く気付かない様子のお二人。 頬を膨らませながら竜に何か話しかけているタケ。 気になって気になってツッチーと日向の話しなんて耳に入らない。 早く竜から離れろし… イライラが募っていく。 『…隼…人 おいっ!』 『あっワリー、なんて?』 『だから、今日さぁボーリング行くか、カラオケ行くかって話』 二人が怒りながら聞いてくる。 ごめんなさい…今は考えてる余裕ないです… タケと竜と俺は小学校からの幼なじみ。 だからタケが竜に抱きつくなんて当たり前で… でも、竜と付き合い始めてから俺の独占欲の強さは日に日にますばかり… するとタケが竜の手をひきながらこっちの話に入って来た。 『俺はカラオケがいいっ!★竜もそうだよなっ?!』 なんでお前が勝手に決めてんだよ!! イライラしながら竜を見る。 視線が合う。 『隼人は?』 『ふぇ?…あっ俺はボーリング』 竜にふられるなんて思ってもみなくて変な声が出てしまった。 マジで情けねぇー 『なら、俺もボーリング』 『えぇーなんで?!昨日はカラオケ行きたいって言ったら《そうだな》って言ってくれたじゃん』 お前ら俺に内緒でそんな話してたのかよ… 昨日も何か二人で楽しそうに話してるなぁーって思ってたから余計に腹が立っていたのだ。 『二人で行きたいって言ってたのは誰だよ?』 『あっそうだった★』 『何々?二人でとかズリーよなっ?!日向!!』 『そうだぜっ!俺だって竜と二人でカラオケ行きたいニャー』 お前らさぁ…マジで絞め殺されたい? 俺は自分の感情を抑えきれず、立ち上がる。 『わりぃー、頭痛いから屋上行って頭冷やしてくるわ。行く場所はお前らで決めといて』 そう言い教室を後にした。
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