4人で・・・

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「うん。知ってたよ。彩花って分かりやすいからさ。でも、今までこんな話しなかったのに、なんで急に?」 私は必死に自分の心を抑えて、顔に出さないように真剣な顔で彩花に聞いた 「私ね、ずっと前から、ヒナや渉君に会うずっと前から涼のことが好きだった。でも私は臆病者だから。もし振られた時のことを考えて今までずっと気持ちを抑えてきたの。でも、今は気持がどんどん溢れてきちゃって、抑えられなくなったから。もう、限界なの。幼馴染みとか腐れ縁とか友達とかそんなのはもう嫌!涼の一番に、涼の彼女になりたいから」 そう言った彩花の瞳はとても強く揺らぎがなかった 強く決意した眼に私は何も言えなかった 「それにね怖かったの」 「怖かった?」 私は彩花の言葉の意味が分からずに聞き返した 「うん。ヒナが祭りの時にはぐれて、涼がヒナを探しに行った時の後ろ姿が、どこか遠くに行っちゃうような感じがして。それにヒナには悪いけど、私、ヒナと涼が二人っきりって思ったら、すごく不安になって。ごめんね。醜い嫉妬っていうのは分かってたんだけど、例えヒナでも涼が女の子と二人っきりでって考えるとすごく嫌な気持ちになっちゃって・・・本当にごめんなさい」
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