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…「父上ぇ~!こんな所にぃ居たんだぁ!?」
かなり慌ただしい感じの玲汰とかわらないくらいの女の子が半蔵に駆け寄ってきた。
半蔵「おぉ。鈴(りん)か…。どうした?そんなに慌てて??」
鈴「父上が戻って来たからいつもの会議が始まるんだってぇ~!」
鈴が言う会議とは三家の党首を含め伊賀地侍の中から選出した12人の代表によって行われる伊賀惣国一揆の事である。
鈴「父上…横に居る冴えないその子は?」
鈴は平然と言い放った。
半蔵「おぃ…。鈴もう少しマシな言い方はないのか…?この子は玲汰と言って我等と同じ志しをもつ者よ。」
玲汰「こんにちは!玲汰と申します。宜しくお願いします!」
鈴は玲汰を見定める様に視線を動かした。
鈴「へぇ~。やっぱりなんか冴えなぁ~い!まっ、宜しく!?」
半蔵は鈴を軽く叱りつつ話しかけた。
半蔵「鈴!私は会議に行ってくる。玲汰にこの伊賀を案内してやってくれ。」
鈴「はぁ~い!」
なんとも元気だけは良い子である。
半蔵「では玲汰…分からない事があれば鈴に教えてもらいなさい。また後で会おう。」
そういうと半蔵は二人を残し去っていった。
鈴「玲汰!宜しくねぇ~!?」
玲汰「よ、宜しくお願いします…。」
あっけらかんとした鈴にこの先の不安を感じる玲汰であった…。
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