~第①章~

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~第①章~

-未知なる力- 「セイッ、ヤッ!トリャァー!!」 静かな山中に溶け込んだなんとも清々しい若者の声が鳴り響く。 悠々しく育った玲汰15歳がそこにはあった。 玲汰「ふぅ~。少し休むか。」 チュンチュン… 玲汰が腰を降ろした岩場には自然に小鳥達も集まってくる。 なんとも神々しい風景だ。 それからしばしの時が流れた頃静寂を切り裂く大きな声が聞こえてきた。 …「玲汰!朝の鍛練終わったようだな。いつもの様に薪を持って来ておくれ!」 玲汰「父上、分かりました!!」 と言うなり玲汰は華麗に岩から岩へと飛び移り木々の中へ入って行った。 「ヨシ!やるか…。エイ、エイ…ソリャ…トリャァー!!」 ザザァ-、ドサッ。 素手だけで木々を倒し薪を作り持ち帰るという常人では考えられない事を玲汰は毎日欠かさず行っているのだ。 玲汰「こんなもんかな!さぁ帰るか。」 ものの10分もたたないうちに背中一杯に薪を背負った玲汰が帰って来た。 玲汰「父上!只今戻りました。」 庵「戻ったか…。」 庵「玲汰よ、お前ももぉ15だ…そろそろ私と本気で立ち会ってみるか。」 玲汰はいつもと違う重々しい庵を感じとっていた。 玲汰「はい父上…。」
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