11人が本棚に入れています
本棚に追加
そう言うや否や庵は猛々しい雄叫びをあげながら玲汰に襲い掛かった。
庵「とぉぅりゃー!!」
庵の激しい気合いと磨きあげられ確かな武人としての腕が玲汰の身体を攻め立てる。まさにそれは修羅の化身の様であった。
庵「お前の力はそんなものか!」
玲汰は避けるのもやっとの状態だった…
しかし
ドスッ…ズバッ……
次第に庵の攻撃をまともに受ける回数が増してきた。
玲汰「父上…もぉやめて下さい。僕は誰も傷付けたくありません!!」
玲汰は必死に庵に語りかけた…が庵のすさまじき猛攻は納まるどころか次第に激しさを増していく。
庵「うぉぉーー!!」
ゴキッ!
庵の雄叫びと共に放たれた稲妻の如し蹴りが玲汰の左腕を砕いた。
玲汰「ぐ…ぐぁーー!」
玲汰の顔が激痛に歪む。
庵「私を倒してみろ。倒せ!?」
それでも庵の拳がやむ事はなかった…。
傷付き飛び散る赤き鮮血…
玲汰「ハァ…ハァハァ……誰も傷付けたくないんだー!!!」
蒼き光が玲汰を包み込む。その瞬間木漏れ日の暖かさ、風の清々しさ、木々の息吹、自然の流れが玲汰の身体に染み渡る。
玲汰の蒼き眼が神々しく輝いていた…。
玲汰「見える…動きが手に取る様に見える。」
最初のコメントを投稿しよう!