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~第②章~
-未知なる力との遭遇-
「セイッ…ヤッ!ハァァーー!!」
いつもの様に玲汰の爽やかな声が静まりきった山中に朝を告げる。
チュン…チュチュン……
その声に導かれ小鳥達も玲汰を取り囲む。
玲汰「ふぅ。薪を拾って帰るか。」
その時だった!
玲汰「1、2…5人か…」
玲汰は5人のなんとも言えない気配を感じとったのである。
スタタタ…ササッ……シュッ。
玲汰は気配を殺し岩陰に身を潜めた。
ダダダ…ドド……スタ!
玲汰が先程までいた岩場に忍装束に身を包んだ5人がやってきた。
忍頭「おかしい…確かにただならぬ気配がしたのだが…。お前達辺りを調べて参れ!」
忍「はは!御意に!!」
ササササッ…
4人の忍び達は四方へ散って行った。
玲汰「なんだあの忍達は…それにあの岩場にいる忍びは……。」
玲汰は岩場にいる忍頭に今まで感じた事のない気を感じとっていた。
シュッ…シュシュッ。
四方に散った忍達が岩場に戻って来たようだ。
忍「半蔵様!周りに誰もおりませぬ。いかが致しましょう…。」
半蔵「真か…。あの気配気になるが仕方ない…先を急ぐぞ。」
忍「はは!御意に!!」
スッ…ササッ……
半蔵達は去って行った。
玲汰は半蔵を見送りながら拳に汗を握りしめていた。玲汰「あの半蔵と言う男…すさまじき達人だ……いつかまた会う事になるだろう…。」
玲汰は周りに繊細な注意を払いながら家路に着いたのだった…。
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