~第③章~

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~第③章~

-別れ…旅立ち- あれから半年が過ぎ玲汰16歳の夏だった。 いつもの様に鍛練に励んでいた時だった… ドンドンドン…ファォ〰… 鼓と法螺貝の音が木魂する…。 玲汰「戦か…近いな。父上が心配だ…急ぎ戻るか。」 スタタタッ…ササッ…… 玲汰は庵の事が気になり足を速めた。 ガラガラッ 玲汰「父上!大丈夫ですか!?」 庵「玲汰か。とうとうこの辺りにまで戦が広まって来たようだな。」 ワァァー…ワァァー…… 両軍の雄叫びが山中を木魂する。 玲汰「父上!あれは…」 玲汰が指差す方向に庵は眼をやった。 庵「あれは…服部半蔵。何かを追い掛けているな…ん!!」 庵は半蔵に追われている者の服装に目がとまった。 庵「饗談……。」 庵がボソリと呟いた。 玲汰「父上…饗談とは一体何なんでしょう?」 … …… 庵「饗談とはな… 織田信長の持つ忍軍よ…。とうとう伊賀と織田までもが争い始めたか…。」 その時だった! 玲汰「!!父上…見つかってしまった様です……。」 サササッ…スタッ… 近付いてくる服部半蔵…玲汰はあの時感じた以上の半蔵から溢れ出る力に自然に拳を握り締めていた。
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