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「で、佐藤。名字が佐藤って事しか分かって無いんだが?」
「俺を語るのに、他には何も要らん!!」
「…………言い切っちゃうの?」
「ああ」
「……まあ、良いけどさ。じゃあ、これで終わっちゃうぜ?」
「それは駄目だー!」
「えと、理由は?」
「佐藤に付いて語り足りん!」
「これ以上何を語るんだよ。つーか、誰も聞きたくねぇよ」
「何を言う! 佐藤の利点はなー、名前をフルネームで覚えて貰えるんだぞ!」
「あー、佐藤が複数居るからか」
「そうそう……ん?」
「おーい。佐藤~、田中~」
「あれ? お前等結局来たの?」
「……お前達だけの会話にそろそろ飽きたからな」
「佐藤だけだと、田中いじりが少なくてつまんない」
「……佐藤は天然が入ってるからな」
「ちょっと待て。田中いじりって何だよ?」
「そのまんまの意味だよ?」
「小首を傾げて可愛げに何を言ってるんだよ!!」
「何だー? とうとう田中は日本語が分からなくなったのか?」
「とうとうって何だぁぁぁぁぁっ!!」
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