笑顔

2/24
19474人が本棚に入れています
本棚に追加
/921ページ
─ ─── ───── ─────── 「……う…ん?……どこ?ここ?」 「あっ、起きた?」 「君はっ!……痛っ…」 八雲さんは片目を閉じて右手で頭を押さえた。 「ああっ、無理するなよ。派手にぶつかったんだから。」 「これくらい大丈夫!」 「大丈夫な訳ないだろ。いいから今は寝てろ。」 「うう~っ…」 起き上がろうとする八雲さんを強引に押さえつけ、八雲さんをまたベッドに寝かせた。 「あの……ここは?」 「保健室だよ。お前が壁にぶつかって気絶してたからここに運んできたんだ。俺、保健委員だから。」 「あぁ、そうだったね。先生は?」 「先生は武道館だよ。人手が足りないから手伝いに行った。」 「そっか。じゃもう一つ聞いていい?」 「何?」 「……何で上半身裸なの?」 ……やっぱり気になったか… 「いやさ……さっき戦った時に俺の制服が汗で濡れたから乾かしてるんだよ。別にいいよな?」 基本的にウチの空手部は男女共にあの武道館で練習している。 だから男子の裸なんて見慣れてる…はず… 「……まぁ、いいけど…」 よかったぁ、とホッと息を付いていると、八雲さんはシーツで鼻からしたを隠した。 やっぱ男の裸を見るのは恥ずかしいのか?
/921ページ

最初のコメントを投稿しよう!