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「第一印象、女?だったからな」
大知の一言に、皆がうんうん、と頷く。
「てかさ、ちょっと質問」
真琴先輩が控え目に挙手し、皆の視線が集まる。
「さっきからずっと悩んでて、未だに結論出ないから聞くけど……。七海が言った“家族同然”って、どういう意味?」
あー……何かそんな事言ってたな。七海の奴。
「そのまんまだ」
「アッバウトッ!!七海アバウト過ぎるから!!」
結羽汰さんがさりげなく七海のご飯を盗みながら、突っ込みをいれた。
「人の飯食ってんじゃねぇ!!!」
哀れ……食堂の隅で、結羽汰さんは七海の私刑にあっていました。
「優里ちぃの家がごたごたしてて、家で預かってるんだ」
聖海さんは食後の紅茶を楽しみ乍、真琴先輩に簡単に説明した。
「ふぅん。大変なんだねぇ、優里斗くん」
真琴先輩はそう言い、何処か遠い目をしていた。
「七海ちゃん、あんみつ置いとくよ」
おばちゃん直々にあんみつを持って来てくれたようで、七海は嬉しそうな顔をしながら戻って来る。
「頂きます」
見ているだけで気持悪く成る量。でも、実際は欲しい……。物凄く欲しい!!
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