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「なぁなぁみぃー!!早く来い!!」
リビングの扉から呼んでいるのか、優里斗の声が廊下に響き渡る。
「うっせーな、今行く!」
俺は急いで手を拭き、リビングに向かった。
椅子に座れば、父さんが電話を始める。
「あ、聖海?うん、うん……分かった」
どうやら兄貴からのようで、父さんは小さくじゃあねと呟き電話を切った。
「聖海、今日は寮にいる友達のところに泊まって来るって」
きゃっ、と両手で顔を隠す父さん。正直気持ち悪い。
雪が頂きますと言い、それにつられるように一斉に頂きますと連呼する。
「旨い!優里斗くん料理上手いんだね」
どれどれ、と目の前に有る煮魚を食べてみた。
「……旨い。何か意外だな」
「失礼な言い方だな」
優里斗はそう言い、頬を膨らませる。
「事実だから、仕方が無い」
ふふん、と笑って見れば、至極悔しそうな顔をしていた。
「七海の馬鹿。もうお代わりよそらねぇからな」
……馬路か。
「悪かった」
俺、何かキャラ違う気がするんだよな。
やっぱり優里斗のせいなのか?
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