依存しアイ

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  「‥まあ、それでも、」 抱きしめられとる腕に、少し力が加わったんが分かった。 「俺の方が、その何十倍、 何百倍、信五に べたぼれやねんけど、な。」 あほ、ほんま、もう‥。 それこそ、あんた、 滅多に言わへんやん‥// 「今日、来たんやって、 そろそろ信五が俺不足で弱ってきてんちゃうかな~、って 思って来た訳やし‥、 俺も‥、信五のこと、 誰よりも一番、見てるんやで。 せやから、お前が疲れてたり、 しんどく感じとったら、 少しの変化で、すぐ 気いついてまうんやからな?」 不意にまた、力が緩まって 頬にあてられたよこの手によって、顔を上に向けられた。 「それぐらい。 俺も信五に依存しとる、 ってこと。」 見上げたよこの表情は いつにも増して男前に見えて、 きゅん、て胸が鳴り、 顔が熱くなるんが感じた。  
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