これまでも、これからも、

2/11
前へ
/99ページ
次へ
  今日は1年に1度の日。 みんなのことばっかりの恋人を 独り占めできる、特別な日。 黄side 「お疲れ様でしたぁー!」 OKの許可を貰うと同時に 俺は走り出した。 そんな俺を見慣れてる人は クスクス笑うとる。 まあ、確かに‥いっつも 早く終わらすために 巻いて巻いて、って、周りの大人せかしとるからな(笑) どんだけはよ帰りたいんやろ。 とか、思うてるんやろ。 まあ、いつもも、はよ帰りたいと言えば、帰りたい。 でも今日は、もっと特別。 はよ帰らな、勿体ない。 ― がちゃっ 「ひなくんっ、帰んで!」 俺の声とともに、 なんか、積み重ねられたようなものが、崩れる音が聞こえた。 ドアをあけながら言うたから、気いつかへんかったんやけど‥ どうやら楽屋の中は、 そうゆう状況やったみたい。 「っおい、この、 にしきどおおおおお!!!」 「わ、ちょ、ごめっ、悪気はないねんてっ、すばるくん!」 いきなり胸ぐら掴まれても、 まさか、楽屋でジェンガしてるなんて、思わんやんか!  
/99ページ

最初のコメントを投稿しよう!

844人が本棚に入れています
本棚に追加