しあわせバカ

8/10
前へ
/99ページ
次へ
  「あ、そうや。 ひとつ、言い忘れたこと あってん。」 信ちゃんに続けて部屋に入り ドアをしめた直後、 リビングに向かう足を止めて 振り返った彼。 「‥‥? おめでとうなら、 もう聞きましたよ?」 「ちゃうわっ、 なんでそんな何度も、おめでとぉ言わなあかんねん」 「あ、ですよねー‥」 綺麗に突っ込みを決められました。 さすが、ぶれへんねっ!(笑) うーん‥‥、でも、他、かけられる言葉が浮かばへん‥。 なんでしょう‥? 「、もうっ‥」 表情から、僕から答えが得られんことを分かったらしく、 少し不機嫌気味な表情をして 僕のところまできた。 え、なんやろ? 「せやからっ‥!」 ― ぐいっ 「っ俺、もっ、隆平が好き、‥て、ことや、あほ!!//」 服の襟を引っ張られて、 耳元でぶっきらぼうに 囁かれた愛の詞。  
/99ページ

最初のコメントを投稿しよう!

844人が本棚に入れています
本棚に追加