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そして最後にシャワーでお湯が背中に掛けられ、「はい、終わったよ!」と声が降ってくる。はぁ、やっと終わった……まだ心臓がバクバクいってる。
そして――この時の俺は、どうかしてたとしか言いようがない。
「お、お前の背中も流してやろうか?」
礼を言ってすぐ、振り返ってそう付け加える俺。きょとんとする葵。その表情を見て、頭が段々クリアになっていく。
何言ってんだ、俺は?いや多分、赤くなってるだろう顔を見られたくないから、照れ隠しに……とかだったと思う。だからって、これはないだろ!
「い、いや、悪い。今の冗談だから気にすんな」
慌てて取り繕い、目を逸らす。
冗談って何だよ、冗談って。下だけ隠せばいい男とは訳が違うんだよ。どっちみち俺、ただの変態じゃねーか……
「んー、じゃあお願いしようかな? ちょっと待ってね。あ、こっち見ちゃダメだよ?」
変態、痴漢……ありとあらゆる罵声を浴びせられても文句は言えないと思っていたのに、あいつから返ってきたのはまさかの肯定。
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