第2章

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第2章

キンコーン…。 学校の終わりを告げる鐘だ。 「…おい、亮太!」 と、圭介の荒々しい声。 「え?何だよ、大声で…」 びっくりした僕は圭介に聞き返す。 「さっきから何回も呼んでたよ。だけどお前はずーっと外を眺めてて…」 何回も呼んでいた? 気づかなかった。 「え…あぁ、ごめん」 「まぁ、いいさ。で、学校終わったのに帰らないのか?」 圭介に聞かれ、僕はどきりとした。 (幽霊のこと…。いや、まだ内緒にしておこう。また幽霊に会えるとは限らないし) そう考えたから僕は動揺を隠して言った。 「今日はちょっと用事があるんだ。先に帰っててくれるか?」 「ふ~ん。珍しいな、用事だなんて。じゃあ先帰るぞ」 圭介はなんだか半信半疑という感じだったが納得したように帰っていった。 「…ごめんな、圭介。今度幽霊のことちゃんと話すから…」 圭介の背中を見ながら小さく呟いた。 圭介が校舎から出ていくまで窓から見つめ、校舎から見えなくなると僕は鞄を持ち屋上へと向かった。 (幽霊…まだいるかな?) そう考える僕の胸の鼓動は早くなっていた。 そして僕は屋上のドアを開けたー…。
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