66人が本棚に入れています
本棚に追加
「何泣いてるの。」
「……え?」
気がつくと、神流の目には涙でいっぱいになっていた。
「昨日といい……何。」
「…ご…ごめんなさい………。
私の大好きだったひとが……あなたにそっくりだから。」
しいん、と時は流れた。
「その人、強いの?」
「え?」
空を見ていた雲雀は
急に神流の方を向いた。
「…ちゅ…………中国では一番だょ…。」
それを聞いた雲雀は
ニッ、と笑った。
「わぉ、戦ってみたいな。」
「…………。」
私は固まってしまった。
雲雀さんの意外さからか……
風の死を受け入れられてない私は…言葉に出来ないからか…。
私には分からなかった。
「それは…………無理かな。」
「……。」
答えは今でも分からない。
「もう彼は…………
いないから……。」
風の死を受け入れてない私だと思ってたのに。
彼に話していたから。
最初のコメントを投稿しよう!