嘘泣き

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嘘泣き

効かない薬で誤魔化し続けた 欲しい物はこれじゃないなんて 口にしたら終わる まるでそんな日常で 君は 埋まってく 埃みたいな時の流れ 雑踏に 忘れたりはしないけど 心の芯が かたく かたく 溜まった涙は 重く 重く 僕は立ち上がれなくなるの 欲しい物は「    」だなんて 口にしたら覚めてしまうだろう 低く垂れ込んだ空は僕の頭にこつんと当たる 猫背な僕の見詰める地面の滲み どうしても 君が見ているようで 閉塞感 口にした刹那 弾けとんでしまえ すべて
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