迷宮

1/1
前へ
/41ページ
次へ

迷宮

目を凝らしたら 少し遠くで猫背な僕が歩いていたから 僕は追い掛けて その背中を蹴り飛ばした 夢 今日も無法地帯 夢 今日も生ぬるい 転んで這いつくばり 僕の顔を見上げた僕の顔は 半分が焼き爛れて歪んでて 僕は思わずにっこり笑った 叩き付ける 手鏡 破片はきらきら光って また僕は 夢の中で眠りにつく 目を覚ましたら僕は その顔をどうしてやろう 奇怪な顔付きのそいつと接吻 絡めた舌を噛みきった 鋭い朝が 脳を刺す  
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加