ある、無双高原リゾートの1日

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5:30 スーパー 『 あかかべ 』   バタン… ドタン… スーパー 『あかかべ』の、従業員専用駐車場に、車とバイクが止まった。 車から降りて来た、泣き黒子の男・凌統が、   「今日は俺の勝ちだな」   と、笑いながらバイクの男・甘寧に声をかける。   「ほざけ!凌統!あの交差点で赤信号に引っかからなかったら、俺の勝ちだったわ!」   ヘルメットを取って片手に抱えながら、甘寧が捨てぜりふを言った。   「何を?」 「やる気か?」   そう言いながらも、二人はスーパーの従業員専用出入り口の鍵を開けて中に入り、更衣室で仕事着に着替えていく。   足早にそれぞれの店に向かいつつ   「凌統、お前んとこで出しているスイートポテト、どこの芋使ってるんだ?」 「ああ、あの芋ね。今度、仕入れ先を教えるよ。それより甘寧、お前んとこの栗饅頭、砂糖強すぎねぇか?」   などと、話している。   仲がいいのか 悪いのか   それぞれの店の厨房から、甘い香りが立ち上るのももうすぐだ。
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