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「 ち…違いますよ。私はただ、永君が描いていた絵に、銀杏の葉を貼り付けたから、注意しただけで… 」
しどろもどろで弁解する張こう。
その言葉に、孫策がキャンバスを見ると、確かに銀杏の葉が貼りついていた。
「 永、お前がやったのなら、張こう さんに誤らないといけないずぇ… 」
納得した孫策が、そう言って永をたしなめた時だ。
風が吹いて来たと思うと、何枚かの銀杏の葉が飛んで来て。
張こう のキャンバスに、ぺたり
貼りついたのだ。
「 館長さん! 」
「 張こう! 」
「「 張こう さん! 」」
四人が異口同音に、張こう を怒鳴った。
「 やっぱり、永くんじゃなかったじゃない!! 」
「 おかしいと思ったずぇ 」
「 張こう さん、永君に謝って下さいよ! 」
「 何で私が… 」
と、張こう は不満顔になるが、永が犯人でないと言う証拠を見せられた以上、引き下がるしかなく…
「 永君、ごめんな 」
劉備に抱かれている永の頭を撫でながら、張こう は謝った。
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