最後のメッセージ

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「残念ですが、奥様はステージ2の子宮頸癌です…」 奈央が検査を終え、家族に説明があると言う医師の言葉に不安を抱えカンファレンス室で奈央が癌だと聞いたその時の衝撃を、駿は未だに忘れられない。 癌と言う言葉に全身の血がさっと凍りつき、自分の身体が冷たくなっていくようだった。 「あの…それは、どの程度の癌なのですか?」 駿はカラカラになった声で聞いた。 「この影になった部分が癌になっているところです」 医師はかけている眼鏡をちょっと直すと、モニターに映し出した奈央の子宮を指して説明した。 駿は医師の長い説明を熱心に聞いていたが、問題は奈央が助かるのかどうかだった。 治療をすれば奈央は健康な身体に戻るのかどうか、ただそれだけが聞きたかった。 「今のところ骨盤壁までには達していない様ですから、手術で全て取り除けば、一先ず大丈夫かと…」
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