episode2

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勃発した恒例のケンカは 数分経ってから来た 先生の仲裁で終わった。 颯「イテテ…くそ、馬鹿力め。 思いきり締めやがって…」 大「大丈夫かよ」 颯「ああ、まぁな」 刹希に締められた首を擦りながら 愚痴ってたら大樹の相槌が止んだ。 大「お前らってさ、幼馴染み なんだよな」 颯「え?ああ…なんだよ、急に」 大「いや、別に。 幼馴染みっていいなァと」 颯「なに言ってんだよ。 お前にもいるだろーが」 大「そーなんだけどよ。 俺らの場合、お前らほど 仲良くねぇんだよな」 颯「仲悪ィの?」 大「いや、そーゆーんじゃなくて アイツの場合、俺じゃなくて 敦さんしか見えてねぇの」 颯「あー…アイツ大好きだモンな 敦さんのこと」 大「いいよな、お前は。 刹希が幼馴染みでよ」 颯「どこがだよ。あのゴリラ女」 奏のがいいって。 そう言おうとしてやめた。 さっきみたいに寝てる刹希を 見つめる大樹の目が、まるで 心から愛しいものを見てるかの ように、すげぇ優しかったから。 .
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