1人が本棚に入れています
本棚に追加
敦「あ、あれは、俺も
お前の方に気がいってて…」
颯「…誰かを見てたから
…じゃ、ないスか…?」
敦「っ!」
颯「俺、思ったんス。
敦さんは、ホントは…」
奏が好きなのかなって。
そう言おうとしてやめた。
いや、やめさせられた。
…敦さんの声によって。
少しの間をおいて俺は
ゆっくり口を開いた。
颯「敦さん…」
敦「……」
颯「…苦手なんて
何でそんなウソ…」
敦「俺は…」
颯「え?」
敦「俺はアイツが苦手だ」
颯「だって…」
敦「1度そー言ったら
もー、どーにもなんねーよ」
敦さんの言ってる意味が
よくわからなかった。
敦「…嵐たちによ
佐藤のこと聞かれて
つい言っちまったんだ。
苦手なタイプだって…」
颯「…!」
敦「バカだよなぁ、俺…。
そんなことねーのに…」
颯「敦さん…」
敦「しかも、さっさと
ウソだって言やぁいいのに
変なプライド持ったせいで
言えねーし…」
敦さんは全部話してくれた。
ホントは奏が好きってこと。
嵐さんたちについた
ウソのせいで苦手なフリ
しなきゃいけないこと。
それを、できるだけ
これからも続けること。
全部、教えてくれた。
.
最初のコメントを投稿しよう!