全田中殺戮計画

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 男は頭を抱えた。なす術がないように思えたのだった。  が、彼にはコネがあった。財界、政界、マスメディア……。これだけのコネがあって出来ないことはなかった。  一週間後には特別の危険な姓に対する措置法(通称特姓法)が施行された。異例な早さでの施行に関わらず、マスコミからのバッシングはほとんどなかった。(バッシングをしたマスコミは次々と消えていった)  一ヶ月の内に田中は施行前の7割にまで減少した。  特姓法とマスコミの偏向報道で世論は反田中派で染まっていった。  改名したり旧姓が田中だった者も容赦無く消されていった。  容赦無くとは誇張などでなく、まるでその辺の害虫を駆除するかのように淡々とかつ残虐的に殺されていった。  関東地方では田中集団リンチ事件多発した。金属バットや鉄パイプなどで殴打された遺体が繁華街に野ざらしにされた。  関西、四国、中国地方では田中集団レイプ事件が256件起きた。まるで物のように扱われ、欲望をぶちまけられた田中のほとんどは自殺した。
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