初体験ー裏山の秘密基地ー ～最終章～

欲求不満と言う時期

『…俺の心の中にいるのは、アキより優の方が大きかった事に気付いた。俺のした事は優を傷付けたって思ってるよ。反省だってしてる』と僕が話すと『…反省しても、私の心についた傷は埃を拭き取る様に簡単に消えはしないよ。ケン。私ケンに話したよね？人は振り向いちゃイケない時もあるって』と話す有原さんに僕はこの場所で有原さんと別れた事を思い出した。『振り向けば、知らない間に人を傷付けてしまうんだよ。そうなれば次のステップに行けなくなり、それがトラウマの様に自分さえダメになる』と有原さんの話すその言葉に僕は『やり直す事は不可能だ』と言う意味にも聞こえた。