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「お前、任務を言い渡されたらめっちゃうれしいやろ」
ポツリとそういうレイリー。
うれしい?? まぁ、自分では分からないが、多分オレは嬉しいだろうな。
任務はオレの唯一の仕事だから。
室長に命令された任務ならば何でもするし、命だってかけられる。
唯一、オレのような人間を認めてくれた場所がこの施設だけだから。
「それよりもよー…………
頼んどいたあれの修理終わってるか??」
冊子を読みながらレイリーにたずねる。
レイリーはオレの言葉を聞いた後、思い出したように頷き笑顔を見せる。
「あぁ、完璧やで。一応メンテナンスもしといたで。」
「おぉ、サンキュー」
「まかせときぃ。じゃなきゃ何年も相棒つとめとらんて」
笑いながらそういうレイリーは得意そうに自分の胸を叩いた。
「じゃあ、オレは部屋に戻るとするか……
出発早いしな」
「せやな…………
僕もそろそろ仕事せなあかんからな」
はぁと溜息をつきながらレイリーはオレに別れを告げると、重いあしどりで仕事場に向かった。
おれもそんなレイリーを見送ったあと、冊子を片手で持ち続きを読みながら自室に戻ることにした。
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