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オレとレイリーは室長室へ続く長い廊下を歩いていた。
無駄に広い廊下には食堂と同様、沢山の人が行き来していた。
相変わらず忙しそうにしている人達を見て、オレはふと疑問に思った。
「そういやぁ………
お前はオレについて来る前に仕事があるんじゃねえのか??」
忙しそうに通り過ぎてく人々の中には、レイリーと同じように白衣を来ている人々も少なからずいる。
どう考えてもレイリーが暇だという可能性は0に近い。
「え?仕事?
ええんよ…………
スコールもしっとるやろ?
僕、他の奴らと部署ちがうし」
え?いいのか??回りのみんなはめちゃめちゃ忙しそうなのに…
確かにレイリーは他の白衣の奴らとは違って特別部署だが、にこにこするレイリーをみているとなぜか納得できない気がする。
まぁ、レイリーの事に関しては気にするだけ無駄だろうから放っておくとしよう。
「でもあの人に見つかった時、オレはしらねーからな……」
「わかっとるよ♪」
ホントに分かっているのだろうか………。
いくら脳天気なこいつでもあの人の恐ろしさを知らないわけないだろう。
あの人はホントにやばいからな。
そんなことを思いながらも、いつの間にかオレたちは室長室の前に来ていた。
オレは軽く息を吐いて気持ちを落ち着かせると軽くドアをノックした。
「スコール・レンロフとレイリー・アースです。」
そういうと部屋の中から聞こえてきたのは優しそうな男の声だった。
「どうぞ」
オレは一呼吸置いたあと、ドアノブを握りゆっくりとドアを押した。
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