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(ザー…ザー…)
今朝から降り続く雨のせいで、人影もまばらな路地裏を、ぶ厚いコートで体を包んだ男が一人歩いている。
青く…むしろ蒼に近い澄んだ瞳なのだが、その瞳は力強く燃えているようだった。
(TReee…TReee)
男の持つ携帯電話が鳴り、電話がきたことをしらせる。
「もしもし…」
……わずかな沈黙の後、電話の向こうの相手が静かに話しかけてきた。
「あんたが…掃除をしてくれるって噂の奴か?」
「はい…この世の悪いものを掃除しております、通称…バロです。」
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