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かしゃん
という、なにかがたおれる音がして、僕は目を開けた。
電灯がぽつりぽつりとついた、暗い道の真ん中で、
見なれた自転車が横になっている。
のろのろと首を上げると、しんちゃんの前髪が顔に当たった。
道のはじっこのカベに、
もたれかかるようにしてしゃがみ込むしんちゃん。
その体はひっきりなしにふるえていて、
とても寒そうだった。
僕を抱きしめたまま、動こうとしないしんちゃん。
しんちゃんに抱きしめられたまま、動くことができない僕。
ああだれか僕の代わりに、しんちゃんを抱きしめてあげて。
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