13年後のクレヨンしんちゃん

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せめてこっちを見てくれないかな、 と言う気持ちと、がんばれという気持ち。 その二つがまぜこぜになって、 とにかく少しでも何かしたくなって。 小さくほえてみようとしたけれど、 出来なかった。 なんだかとても眠たい。 ちかごろ多くなったこの不思議な感覚、 ゆっくりと力が抜けていくような。 あくびの出ないまどろみ。 閉じていく瞳の端っこに、 しんちゃんの黄色いスニーカーが映って。 ああ今日もおはようを言い損ねたと、どこかで後悔した。  
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