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そんなこんなで期末試験が終わり、明日から夏休みになろうとしていた。そして今、終業式が終わって一学期最後のHRをしている最中だ。
「明日から夏休みだが、期末で赤点取った奴は補習だ。来なかった奴は単位がないからそのつもりで。あー、後夏休みだからって、バカなことをして怪我とかしないように…………っていうのは建前で、せっかくの夏休みなんだ。はっちゃけて来い!」
以上終わり!と担任は教師として言ってはならないセリフを言って教室から去って行った。
「あんな教師で大丈夫なのか?」
「私に聞かないでよ」
討魔と影宮がそう話している内に、クラスのみんなはぞろぞろと帰り始めた。
「私達も帰ろう?」
討魔は頷き、教室を出ようとしたが出れなかった。教室の扉のところである男が立っていたからだ。
「進藤討魔!もう一度俺と闘え!」
その男の名前は宮木広。
二年ほど前に討魔が倒した不良だ。
「……はぁ~」
討魔は重たい溜め息をついて宮木を見た。
「おっと。ここは通さねぇぜ。大人しく俺と闘え」
討魔は宮木に背中を向けて歩き出した。
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