終章 八月二十一日

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それから数日後の八月二十一日。 太陽が真上に来ている頃、討魔は何故か喪服を着て『とある場所』に来ていた。 「誰かと思ったら討魔か。よく来たね」 討魔の目の前にある家から出てきたのは喪服を着た男性・天崎栄助だった。討魔は天崎家に訪れていたのだ。 「さぁ、そんなところで突っ立ってないで。早く入りなさい」 そう促された討魔は家の中に入った。 リビングに案内された討魔はそのままリビングの端にある仏壇の前に正座で座り、そこにある玲奈の遺影に手を合わせた。 今日は、玲奈の命日なのだ。 「毎年来てくれてありがとう、討魔。玲奈もきっと喜んでいるよ」 ソファーに座っている栄助は、本当に嬉しそうに言った。 「喜んでいても、オレの罪は一生消えることはない」 悲しそうな顔をして言った討魔は立ち上がり、栄助と向かい合うようにソファーに腰かける。
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