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「今日は別の用もある」
そう言うと討魔は司から回収した『悪魔の契約書』を目の前にあるテーブルに置いた。
「取り返してくれたのか。しかもこんなに早く。ありがとう、討魔。やはりキミに頼んで正確だったよ」
嬉しそうに言う栄助は契約書をテーブルの端に移動させた。
「それで、一体誰が盗んだのかは分かったのかい?」
「……いや。それは分からなかった」
討魔は、嘘を吐いた。
余計なことを言って栄助まで巻き込み、司のように手遅れになってしまうのが怖ろしかったからだ。
それに、司がこの件に関わっていたことは、言ってはいけないような気がした。
「そうか。………司くんのことだが、ニュースを見たよ。それに鳴海ちゃんからも聞いた」
「……」
討魔は口を噤んでしまった。
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