第一章 懐かしき人

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翌日、影宮は学校に行った。任務や討魔捜索に協力してくれた人達に感謝と謝罪の連絡をしていた為、随分久しぶりになる。 「どうしたの穂香ちゃん?ニヤニヤしちゃって」 「えっ?」 「本当だ。スッゲーニヤついてる」 藍川と一茶が影宮の異様な笑顔を見て集まってきた。 「何か隠してるでしょ~?」 「な、何も隠してないわよ」 「なら何でニヤニヤしてたんだ?」 藍川と一茶は影宮に詰め寄ってきた。話のネタが欲しいようだ。 「え、え~と。だから……」 何とか誤魔化そうと考えていたが、話を反らす話題が全く出てこない。『どうしよう』と悩んでいると、助け船がきた。 「席着けー。今日は連絡事項が沢山あるんだ」 担任が教室に入ってきた。それを合図に、ぞろぞろと生徒達が自分の席に戻っていく。
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