第一章 懐かしき人

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知ってる奴?とみんなが視線を向けると そこには、半年前から姿を消していた黒髪の祓魔師が立っていた。 「「あぁぁぁー!」」 予想外の人物の登場にクラスの面々は叫んだ。 (頼んだ通り、影宮は黙っててくれたようだな) 表情を崩さないまま、討魔はみんなの反応を見てそう思った。 「席は影宮の隣な」 「分かりました」 討魔は至って普通に席に座った。クラスのみんなはまだ困惑しているようで、ボソボソと話している。 「え~と、他の連絡事項は何だっけ?」 担任はファイルのページをめくりながら一人言のように呟いた。 「っと、あったあった。えっと………あーそうそう、明日からテスト週間だからしっかりやっとけよ。特に駒村」 「何故にオレをご指名!?」 「何でって、このクラスで200位切ってないのお前だけだから」 「それ言っちゃダメー!せっかく内緒にしてたのにー!」 担任と一茶の会話を聞いて討魔は (駒村は相変わらずバカだな) 一茶の顔をチラッと見て呆れていた。
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