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「えぇ、連絡はこれだけだな。んじゃ、今日も勉学に励めよ」
そう言って担任が教室を出た直後、一茶は立ち上がり
「食らえ討魔!駒村ラリアットォー!」
勢い良く討魔に突っ込んでいったが、討魔は一茶の腕を掴んで
「……飛べ」
と言って、投げ飛ばした。空中で身動きの取れない一茶は、そのまま黒板にぶつかった。
「やる気満々だな駒村。だが叫ぶのはいけない。それでは自分の攻撃を防いでくださいと言っているようなものだぞ?」
ぶつかった背中を擦っている一茶を見ながら、討魔は指導者的な口調で言った。
「うるせー!んなことはどうでもいいんだよ!この半年間、一体どこで何をしてたんだ!」
一茶は『どんな時でも冷静に』という、自分のルールを完全に忘れて、討魔に向かって叫んだ。周りのクラスメイトもそのことに興味があるらしく、みんな討魔を見ていた。
「何も言わずに姿を消したことは謝る。だが、そのことは一般人であるお前達に言うことはできない」
すまない、と討魔は付け足して頭を下げた。
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