サンクチュアリ

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今日は部活休まなきゃか、と心の中で呟くと美樹は一枚の紙を机の上に置いた。 「これに、本の名前書いてあるから」 窓から吹いてくる風で飛ばされそうになった紙をあたしは必死に掴んだ。 「『大地に思考 亞木イツル』…何これ、面白いの?」 大地に思考なんてあるの? 「面白いらしいよ。もう気になっちゃってさ~」 「へぇ~」 「結も読んで良いからね」 「え…うん、ありがと」 これを気にする対象にできる美樹がすごいと思う…。 授業始めるぞー、と先生が勢いよく入ってきた。勢いあまりすぎて開けたドアがはねかえって先生の頭にクリーンヒットした。 「というわけで、放課後よろしくね。」 「はいよ」 貴重な放課後があのワケわからん本のために消える… でもサーティワン… 「ナポレオン…ナポリタン……」 そっと呟くとまた、隣の男子が盛大に吹いた。
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