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二人は隼兄ぃの呼び止める声に反応して振り返る。
「どうしたの?隼?」
首を傾げる隼兄ぃのお父さん…瞬さんに真剣な表情で向き合う隼兄ぃ。
「実は、俺…」
ま、まさか…
「田邊 菜奈さんと…」
ここで…?いや、周りに人もいるし大丈夫…
「婚約したんです。どうぞこれからもよろしくお願いします。」
えぇー!!やっぱりー!?
何となく予想はしてたけど、こんな場所(隼兄ぃのお父さんの為の披露宴)でこんな人々(梨沙先生をはじめ、私のお父さんの秘書・井上さんや全く知らない人達)の前で話さなくてもいいじゃん!!
恥ずかしさで顔がみるみる赤くなる。ふと隣を見ると、
真剣な眼差しで二人の父に頭を下げている隼兄ぃがいる。
まだまだこの先どうなるのか分からない。
けど、今この瞬間を大事にしたくて
私もお互いのお父さんに深く、深くお辞儀をした。
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