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「何を?」
私がお父さんに聞き返すと、突然立ち上がり、
「俺達は邪魔なのサ!だから菜奈、今から隼君とどっか行けヨ!」
ちょっとラッパーみたいな口調になっている所から、酔っているんだと気付く。
「ナイスアイデア!」と満場一致で私と隼兄ぃは家を出た…というか追い出された。
「さぁ、これからどうする?ドライブにでも行くか?」
隼兄ぃは車のキーを見せながら聞いてくる。
「…お酒飲んでたでしょ?ビール。飲酒運転で捕まるよ。」
「大丈夫。俺が飲んでたのはノンアルコールだから。」
「本当?」
「僕は嘘をつきませんよー。…はい、どうぞ、菜奈さん。」
気がついた時には隼兄ぃが車の助手席を開けて手を差し出している。
その手を繋ぐと、よく見るお姫様みたいに車に載せてくれた。
ちょっと…ううん、かなり恥ずかしかったけど、嬉しいも半分くらいはあったかな…?
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