好きなところ

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意を決して口を開く。 「好きだよ」 いつも彼女に言う「好き」とは、全く違った。 声も膝も、ギャグかと思うくらい震えていた。 多分顔も真っ赤だっただろう。 「ありがとう」 屈託無く笑う彼女。きっと意味を理解していない。 「そうじゃなくて…」 恥ずかしさで涙目になりながら言う。すると彼女の笑顔が少し強ばった。 「用事思い出しちゃった」 ごめん先に帰るね。なんて、漫画の中だけかと思っていた。 私の行動は結局、友達を傷付けただけだった。  
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