233人が本棚に入れています
本棚に追加
新暦0066年、ミッドチルダ
夜の町に月の灯りがともされる頃、俺は道を走っていた。
「はあ・・・はぁ・・・」
何かから逃げるように息を切らしながら走っていた。しかしそれは人間からではない、例えるなら現実からだ。
「・・・ひっく・・・くっ・・・」
一体どれくらい走っただろうか、疲れと現実の残酷さに涙が出てきた。
「・・・泣いてる場合じゃない・・・。僕がやらなきゃいけないんだ、管理局に入って…」
服の袖で涙を拭き、剣の形をした小物がついてるネックレスを見ながら呟く。
そこ言葉に答えるように、剣の部分が一瞬光った。
「行こうインフィニティア、僕達で救うんだ!」
そう言うと、僕は何かに向かって走り出した。
それは9歳の出来事だった。
最初のコメントを投稿しよう!