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「棗、早く!もう少しだから」
僕は正門を抜けた所で、棗を抜いていた。そして、今は廊下をただひたすら走っている。
「ま、待って…」
棗はというと、後ろの方で息を切らしながら走っている。
学校中にチャイムが鳴り響く。
「「間に合った~」」
チャイムが鳴り終わると同時に、僕と棗は教室に入ることが出来た。
薫さん、間に合ったかな…
「よっ!お二人さん、ギリギリだな」
教室に着いた瞬間、聞き慣れた声が耳に入ってきた。
「真司!おはよう」
こいつは "黒崎 真司(くろさき しんじ)"中学の時に知り合った友達。とにかく気が合い、いつの間にか親友になっていた。
「あっ、先生来たぞ!」
「ぅっ、うん…」
僕達が席に着くと、見計らったかのようにホームルームが始まった。
そして今日も退屈な授業が始まった。
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