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「じゃ、また明日ね!」
そんなたわいもない会話をしていると、僕たちはいつの間にか、家の前まで来ていた。
「明日は一人で行ったら駄目だかんね!!」
「分かってるよ…」
その言葉を聞くと、棗は満足そな笑みを浮かべ、隣の家に帰っていった。
僕と棗、薫さん達の家は隣同士。物心の付く前から、今までずっと一緒。
その付き合いがあってか、月に一回は、僕の家でバーベキューをしたりする。
「僕も家に入ろ」
僕は、勢いよく扉を開け家に入った。
「ただいまー」
「あら、かなちゃんお帰りなさい」
家に入ると、母さんが笑顔で出迎えてくれた。
母さんの笑顔を見ている限りでは、どうやら朝のことは忘れているみたいだ。
「お風呂沸いてるけど、入る?」
玄関の壁に掛かっている時計を見ると、お風呂の時間にはまだ早い。
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