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母さんは、さっきの笑顔とは裏腹に真剣な顔。
こうなると厄介で、何を言っても聴いてくれない。
「かなちゃん、聞いてるの!」
「えっと……聞いてるよ……」
それどころか、下手に反論しようものなら、数倍にして返ってくる。
何度、反論して反撃を喰らったか……思い出しただけでも泣けてくる……
「だから、星を見に行ってもいいけどちゃんと一言、言ってから行きなさい!まだ高校生なんだから!!」
っと……そんな事を思い出してる場合じゃなかった。
どう見ても、母さんは明らかに怒っている。
別に、星の一つや二つ……もう子供じゃないんだし、一人で見に行ってもいいだろうに。
「母さん、分かったから……」
「いや、分かってない!!お母さんがいくら言っても一言も無いじゃない!どれだけ心配してるか…」
やっぱ、これじゃいくら言っても無駄だな……兎に角、さっさとこの場を離れるのが得策。
そうと決まったら、残っているご飯を食べないと……
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