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「流石に、この時間は人が多いな…」
家を飛び出して約20分後。目的地である学校付近へと足を進めていた。
時刻は8時20分。予令が近いからか、学校の近くは多くの学生で賑わっており、歩きながら喋る学生が殆んどである。
僕はと言うと、一人でただのんびりと人混みを横目に見ながら、春の暖かな日差しを浴びながら歩いていた。
「おーい!か~な~~~」
その人混みの中、一人の女生徒がこっちに向かって走って来た。
背丈は僕より少し低く、短く薄い赤髪が印象的な元気過ぎる女の子。
「も~なんで一人で行っちゃうかな!!家で待っててよ!」
「あっ、ごめん。忘れてた…」
その言葉を発した瞬間、お腹に激痛が走った。
「なっ、殴ることないだろ!」
そして、直ぐに手がでる……
元気過ぎるのは結構な事だけど、直ぐに手を出さないで欲しい。
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